晴れた日はアート日和

久しぶりのお休みだった日の記録。

今日じゃないって言うのが日記くさくないですが、書きたいことが毎日いっぱいあるんだもんなあ…。

その日はお友達と絵画展と美術展をハシゴしてきました。

アートピクニックは、たまにふらっと行くのがいいですなあ。




お友達と合流する前に、見に行きたかった、「立体絵画の世界 古畑雅規展」へ。


額縁の中に樹脂粘土で作った、人形だったり、風景だったりを組み合わせて、

仕立てる「BOXクレイアート」を表現している方です。


そこでもらったポストカードです。




こういった表現の世界もあるんだと、純粋に面白かったです。


わたしが見ている間に、売約済みの札が何枚もはられたりしていて、新しい表現の世界に

興味ある方がたくさんいるんだなあと思いました。


色使いとか、一つ一つのパーツが緻密に作られていて、万華鏡を覗いているみたいでした。


特に千年旅人という作品はキラキラしていて、綺麗だったなあ。






そして笹倉鉄平版画展、プレオープン会場に。


笹倉作品は、ちょうど世がバブリーな頃に話題になったヒロ・ヤマガタさんの展示会で拝見しました。


バブルが崩壊してからは、展示会自体も少なくはなったのですが、2004年にあった何かの展示会会場の片隅に

笹倉さんの作品がありました。


「大きな木と小さなカフェ」という作品で、それがちゃんとした出会いかもしれません。


今回のプレオープンでも展示してあり、久々の再開。

光の描き方が上手だなあって、いつも思います。



今回の新作は「Floating Spring Colors」という作品。





川辺のお花見の情景に、桜の花びらが3Dのように立体的に舞って見えます。

版画の技法についてはそこまで詳しくは知らないので、解説なんぞは出来ないのですが、

会場のお姉さんの話によると、シルクスクリーン製版法なんだそうです。

棟方志功作品も版画だし、葛飾北斎の浮世絵だって版画の一種だし、版画って奥が深いなあ。

わたしの中の版画というと小中学校の時彫刻等で削ったりして作った版画ですもんね…。



それから友達と合流し、喫茶店リンデンバウムへ。



ここのお店は、こちらに来てから教えてもらったとってもアットホームな喫茶店

カフェという佇まいというよりかは、居酒屋さんのような、古民家のような、

人情味にあふれる感じなのですがお洒落。


すごーく古いであろうレコードプレーヤーで聞く、マイルス・デイヴィスはまた格別で、

甘いはずのカプチーノも苦く感じます。


ここのコーヒーは自家焙煎。

そして、南部鉄器で沸かしたお湯で淹れてくれるのですが、重みがあって美味しいんですよね〜。

そして久々に頼むカプチーノ










「お花好きだったでしょ?」


ぶきっちょなマスターの描くお花はとってもキュートです。


それよりもそれよりも、お花が好きだということを覚えていてくれて、さりげなく描いてくれることがめっちゃ嬉しいです。



美味しいコーヒーを堪能したあとは本日のメインイベント、美術展へ。




一番見たかったのは、マリー・ローランサンの作品。

この画家さんは、ものすごく目が悪かったからぼやけてうつるものをそのまま描いていて、

当時眼鏡をして描いていたらここまで人気が出たのだろうかって思ってしまいます。

この人の目にうつる世界は、柔らかいパステルカラーだったのかと思うと、何かうらやましい…。




そして、赤い色の表現力が面白い画家さん、小倉遊亀片岡球子

どちらの赤も赤なんですけど、全く違う赤なんですよね。

小倉遊亀の赤は金や白など光る色に映える赤、片岡球子の赤は青や緑など暗い色に映える赤。

背景ひとつで変わっているのか、それともその赤そのものが違うのか、興味をそそられます。

画家さんって凄い。


アンドレ・ブラジリエという画家さんの「夕暮れの帰還」という作品も良かった。

青と赤の対比がパッキリしているようでしていない辺りが凄く好き!


絵本の挿絵で見かけて、繊細な色使いが大好きな高森登志夫作品も多くてホクホク。

西房浩二作品は静物画じゃなくて風景画をたくさん楽しめて、旅に出た気分。画法なんでしょうが、水面がキレイ。



さて、色々見てきた中で感銘を受けた作品を羅列メモ。

買いませんけれど、色のお勉強に。


藤沼多門 「晴れた日に」、「メモワール」

刑部人 「薔薇」

岩橋英遠 「彩雲」

奥村土牛 「吉野」

ダリ 「四季のラプソディ」


絵以外にも色々あって、ガレの文化瓶とランプ、ドームのランプも展示してありました。

なかでも、紫陽花文化ランプと風景文ランプは凄くきれいでした。



銅像や仏像も展示してあって、舎利仏の像があったのですが、

わたしの中の舎利仏はもっとカッコイイイメージ(こーいちさんのような)だったのに、

眉毛の太いオジサンでなんかがっくりでした。



そんなこんなで、お金の無い若者にもたくさんの絵を見せてくれる美術展は大好きです。

(あえて若者と胸を張りましたが、そんなに若くは無いです)

画廊とかだと、入るのに勇気がいりますのでねー(桁の違う絵とかありますからね)。



お散歩ならぬ絵散歩は、ちょっとした気分転換にもなりますし、新しい感覚をつれてきてくれるので、大好きです。

そんな晴れた日の記録。