仰げば尊し

昨日は職場の先輩の送別会でした。

職場がいろんな施設に分かれているため、今日はその施設と近しい施設のみの送別会。

そして、次はその施設を全てあわせている管理事務所としての送別会、次が会社全体の送別会となります。

身内の送別会の間にお世話になっているメーカーさんや、業者さんの送別会もありまして、

今月は奈良漬になってしまうのではないかと思うくらいの状況です。

そんな奈良漬が書く文章は長いから、たたみます〜。





昨日は、奈良漬と言うよりもビール漬けと言う状態。

一軒目は、いなくなる4人のうちの1人が大好きだったアイリッシュパブ

いつものとおり、先輩がブラック&タン(キルケニーと黒ギネスの二層構造)を頼もうとすると、

身内全員が「私も」「オレも」とみんなブラック&タンを頼みました。


そして来たビールには、異動する先輩の泡のところに四葉のクローバーが描かれていて(他の人は普通のクローバー)、

マスターこんな技持ってたんだ!と驚きました。



それからちょっとして、4人以外全員でブラック&タンの注文をする私たち。

それが合図だったようにパブのスタッフさんがケーキと花束を持ってきてくれてプレゼント。


周りにいたお客さんにもパチパチされて、恥ずかしそうでしたがそのまま一人一言コーナーへ。




今月末で辞める事になったRちゃん。

ご主人の転勤の関係で、大阪へ行くのです。

まだまだいっぱい勉強したくて、まだまだみんなと働いていたかったと泣きながら話す一番歳の若い彼女は、

学校を卒業しここに来て2年目。みんなのマスコット的存在でした。

これからは専業主婦さんとして、だんなさんを支えていくとのことです。

「みんなにプレゼントです」と、北海道出身のRちゃんらしいアイヌのお守りをくれました。




別の部署に行くIさん。

めちゃくちゃ明るいお母さんのIさんの事務捌きは「へへえ〜」とひれ伏して頭が上げられないくらい迅速で的確。

とある人が元気がないときは、「みんなで笑わせよう!」と色々企画をしてくれたりしてみんなのお母さん的存在でした。

事務処理能力が認められて、今の部署とは全く畑違いの部署に行くIさんがはじめて口にする「不安」に、

ドキッとしましたが、施設長の「Iちゃんだから行けるとこなんだよ」に少しほっとされたようでした。

今日の冷蔵庫の中身をお互いに言い合って、今日の晩御飯はこうしようとか、そんなたわいもない主婦話が出来なくなるのが寂しいです。





そしてミステリアスなEさん。

仕事は迅速、そして初めの頃はプライベートが全く見えない彼でしたが、色々話すととても繊細で可愛らしい方でした。

お互い踏み込めないプライベートがある中、Eさんはあまり自分を隠そうとしない方でしたので潔い方だなと思っていました。

「この部署だけでは正直な自分でいることが出来ました」と話してくれて、多分みんな思ったことは一緒だったと思います。

植栽技術に長けている彼の庭のデザインには定評があって、本当に学ぶところが多く、

出来ることであれば、本当にもっと一緒に仕事をしていきたかったです。





そしてみんなの御大、施設長。

全員が全員「背中で仕事を教える人」と言うくらい、素晴らしい先輩は今月いっぱいで定年退職。

聞いても教えてくれない大先生からは、見て学ぶことを教わりました。

こちらに配属された当初、今私が働いている職種は本当に必要とされている職なのかどうか聞いた時に、

「それは君がきめる問題じゃなくて相手がきめる問題。必要とされるように働けば自ずと周りが変化する。」と

教えてくださり、その時に貰った言葉「見るもよし 見ざるもよし されどわれは咲くなり」は私の座右の銘です。

そんな御大はお習字でも大先生なので、全員へ4文字熟語のメッセージを書いた色紙をくださいました。

「みんなのイメージと俺からのメッセージね」とおっしゃる大先生。大先生が自分たちの事を見ていてくれたことが嬉しいなあと思いました。

私への4文字熟語はかなり恥ずかしいので、心の中にとどめておくとします。





すっごい個人的なものの考え方ですが…

就職をしてから、一日の中で一番多く接する時間が多いのが仕事に関係する人で、良くも悪くも自分の生活にいろいろな影響を与えます。

いつもいい状況であるかと言うとそうではないし、厳しい状況もたくさんあります。

学生の頃のように仲が良い人とずっと一緒にいられるわけではなく、時には難しい人や不得意な人とも相対していかなくてはならないわけで、

きれいごとを並べているだけでは解決しないこともありますし、時には自分にとって苦手な行為をしなくてはならない状況下に置かれることもあります。

この人は味方だとか、この人は敵だとか、自分の利害関係に一致しない人を分ける行為が世の中には溢れているし、

損得勘定だけで人を分別したり、テイクがあるからギブしますっていうこととか、悲しいっていうか疲れることは往々にあります。

仕事なんだからそれが当たり前といわれるとそこまでだけど、そんな中に埋もれても、その状況下で大切なのは、

やっぱり自分の心ひとつ、自分がどうあるかが重要なのじゃあないかと思います。

自分がどうあるかと言うと、自分さえ良ければいいとか反逆めいて聞こえるかもしれないけれど、そういうことではなくて。

上手くいえませんが、仕事だけじゃなく人生においてのある面とかでもそうだと思うんですけど、

自分がどういう流れであるかによって、小川のせせらぎにもなれば、淀んだ川にもなるし、大河に変わることもあるんじゃないかなあーと思うのです。

清い川だと思っていても流れが止まればすぐ淀むし、そんなときにそんな淀みに止まったままなのか、また自分から本流にでていくのか、

そこの違いで結構変わってくると思うのです。

淀みにとどまるか、大海を目指すかはその人自身の選択ですけれども。

悪いことばかり言っているようですが、実際はいい事だってたくさんあるし、それが人生の面白いところだと思ってます。




職場という小さいフィールドでもそう。

職員の仲が良いことが仕事が上手くいく秘訣と聞かれるとそうでもないし、かといって悪ければ解決に向かうスピードに変化が生じます。

どこに焦点を合わせて仕事をしているのか、それが同じっていうのが一番重要で、体は違っても心が同じ、目標が同じという人が

どれだけ多くいるかによって運営面でのスムーズさも雰囲気も変わってくるような気がします。

ワンマンに見える人も、仕事での到達点が同じであれば、違った方向を見せてくれる人ということで重要な道を造ってくれるかもしれません。


そんな色んな人がいる職場内で、自分がどういう働きをすれば他の人がスムーズに働けるかとか、笑顔でいられるかとか、

そういったことを意識するだけでもだいぶ違ってくるし、小さい行動でもいい、ペンを置く位置とか書類の整理とか、

ちょっとしたことの積み重ねがいつか大きな山になるのかなあと、漠然とポヘってます。




そんな色んなことを、言葉には出さず教えてくれる先輩・後輩と行った2軒目は、ニューハーフのお店。

「いらっしゃいまっせぇー」と出てくる女性(?)陣に圧倒されまくりでした。

特にミキママは、「あらぁーお肌すべすべねアナタ」といって、初見さんにも肌をすりすりしてくるツワモノ。

楽しみ方のわかっている先輩方は、「ママのヒゲあと痛ぁいー」とはしゃいでいるのですが、私はただすりすりされるだけでした。



だって怖いんだもん☆



突然のジャブにびっくりしていると、「つかさです、ヨロシクおねがいします」と私の隣に座ってくれた男性。

つかさちゃんは私より年下で、優しいイケメンの風情漂う子。普通の男の子の格好で、どうやら女の子にはなりたくは無い系です。

ずっと仲の良かった子を好きになっちゃって、でも言い出せず今日に至り、

その思いを受け止めてくれるところはここしかない!とこのお店の扉をたたいたそうです。

実際つかさちゃんは男性が好きかどうかも困惑しているらしく、ミキママも「だから私らみたいに病気ともいえないのよねえ!」と心配顔。

そんなミキママ、ゆりあちゃん、つかさちゃんなど、看板の方々が出るダンスショータイムがありーの、

先輩とチーママのアキナさんとの濃い「love is over」のデュエットがありーので、いつのまにかお酒もすすみ、

いつしか隣で「告白して今の関係が崩れるのが怖い」と泣き始めるつかさちゃんの相談にのる形になっている私はいったい何者なのか

わかりませんでしたが、涙目で「今日は色々とすいませんでした。また相談にのってね☆」とか言われると、可愛い弟のようで、




あーまた来ちゃおっかな………













ハッ!!まんまと嵌っている!!!!ツカサ、恐ろしい子!!!!!












ということで、そのあとは(まだあんのかい!!)私たちの隠れ家的バーに行き、これからの仕事のことや家庭のこと、

果ては地球の環境問題、世界遺産の話までしました。

頼んだシャンパンのコルクにはニコチャンが印刷されていて可愛かったです。





先輩いわく、「今のメンバーは、かなりバランス感覚に優れていた」とのこと。

給与体系はさまざま、職責だってバラバラで、実際にはかなりバランスが悪い構図だと思うのですが、

縄文時代とかのように全員でひとつの大きな獲物をしとめて、全員で喜びを分かち合って、全員で食べて、ウホウホ!みたいな感じです。

あれ、わかりづらいかな?

たとえば誰かが失敗をしたときは、その人だけの責任にしないで、解決策を導き出すのに色々な試行錯誤をします。

時には大論戦にまで発展して、長と若手がアメリカ対ソ連みたいな状態になることもあるのですが、そういったときは、どちらに対しても

譲歩案を提供する参謀が派遣されるというか……ますます分かり難いですかね。


性格もてんでバラバラ、生まれも違う、既婚者未婚者もバラバラ、年齢も性別も、一致したところがひとつもないのに、

一致しているのは、「楽しく仕事を、ギブ&ギブの精神で」ということだけ。

結局こちら側が満足していなければ、お客さんが理解できる満足を渡すことなんて到底出来ないだろうという考えの下に、です。




「体は違うけど、みんな一緒って感じで楽しく毎日を過ごさせてもらいました」



その言葉本当にそっくりそのまま返しますという感じでした。



全員で3次会まで行き、全員で「ありがとう」を言い合って帰った夜、それぞれがそれぞれのところで色んなことを考えたのでしょうが、

わたしはやっぱり寂しさのほうが勝ってしまいました。

あと2週間もないですが、今のメンバーとの仕事を思う存分楽しんで、そして新たに迎えるメンバーの方々ともそのメンバーとしか出来ない

関係性を築いていけたらと思います。


寂しさがバフーっと文章にさせた感じで、お目汚し申し訳ありませんでした。



と、いうわけで、きんきさんに会いたいです!!!!!寂しいよーう!!!!!